20年以上の開発と製造の経験を通じて、Kigre社は業界に認められたレーザ用ガラスの生成、製作、精密加工および研磨の
スペシャリストとしての評判を得ております。
1970年代の初頭に、Kigre社は基本特許を取得し、高利得、プラチナ不使用レーザ用リン酸ガラスを開発して業界をリードしてきました。
この優れた光学性能とダメージ耐性を併せ持つ材料はその2〜3年前までは不可能と考えられていた物です。 Kigre社の最近の主要な開発は、QE-7Sで、増感エルビウムドープリン酸ガラスです。 アイセーフ帯域の波長である1.535μmで発光することが可能で、医療機器、距離計のアプリケーションに最適です。
Kigre社のPace-Setting 技術は、各種レーザ用ガラス材料の品揃えを充実させ、世界にOEM用として供給しております。
最高品質を保証するため、Kigre社の特殊ガラス溶融設備は、密封されたドライエリアとして湿度10%以下に保たれています。 Kigre社は、独自の化学高純度化技術を実現し、新しい科学材料に対応しています。
|
■ Q-246 レーザ用Ndドープケイ酸ガラス
ネオジウムをドープしたケイ酸レーザーガラスは、機械的強度が高く耐久性があるガラスとして知られています。距離計から材料加工までの幅広いアプリケーション用として選択されています。
優れた光学的品質と耐久性に加えて、Q-246の重要な特長は以下の通りです。
・高いゲイン |
: Q-246は、ゲインにおいて他のレーザ用ケイ酸ガラスに劣らなかったというテスト結果が得られています。 |
・ソラリゼーション無し |
: 独自の技術であるAnti-Solarant技術により、ソラリゼーションと漂白を防ぎます。 |
・強靭 |
: 破壊強度は1.5x104psiです。 |
|
■ QE-7
レーザ用エルビウム・ドープ・リン酸ガラスは、1960年代に開発されたレーザ用エルビウムケイ酸ガラスに比べて、4倍の効率をもっています。それに加えて1.535μmのアイセーフ波長で動作するという特長があるため、医療用器具や安全作業が必要とされる距離計の用途に理想的です。
■ QE-7S
QE-7の感度を高めたバージョンで、広範囲な用途に使用できます。 |
■ Q-88 レーザ用リン酸ガラスロッド
プラチナを使用しないレーザ用リン酸ガラスで、高い利得と、高いピークパワー環境での優れた耐久性で評判を得ています。KMSレーザー・融解(核融合)施設のディスク・アンプリファイアの中でのみ、この10年間使用されてきました。Q-88は距離計アプリケーションに優れた性能を発揮します。
|
■ Q-89 レーザ用 強化リン酸ガラスロッド
プラチナを使用しないレーザ用断熱リン酸ガラスで、高出力、高繰返し周波数レーザー用として強度を改善しました。
Q-89はリン酸ガラスがもつ高い利得、高いダメージ閾値という特質と、ケイ酸ガラスが持つ高い強度と耐久性という特質を併せ持っています。
高利得で、安定したビーム発散角、液体冷却が可能なことにより、融解やその他の科学研究用途に理想的です。
|
■ Q-98 Ndドープ レーザ用断熱リン酸ガラス
ネオジウムドープのレーザ用断熱リン酸ガラスで、高利得と断熱特性という特異な光学的品質を持ちます。その結果、小さなビーム発散角で高い繰返し周波数を実現します。
Q-98の高い熱負荷許容性と液冷許容性により、融解(核融合)その他の科学研究用途として理想的です。
|
■ Q-100 レーザ用 高濃度Ndドープ断熱リン酸ガラス
このネオジウムドープ断熱リン酸ガラスは、ネオジウム濃度を特別に高くしてあり、可能な限り高い利得が必要なアプリケーション用に優れた性能を発揮します。 Q-100はYAGの代用が可能で、同様に寄生発振その他の性能低下現象を抑制する注意が必要です。例えば、Q-100ロッドは大抵は研磨しない方が良いです。空冷システムでは、サマリウム・キャビティ・フィルターの使用をお薦めします。
|
1.
ダイ入りQスイッチシステム
YAGと同様、Q-100は、ダイ入りQスイッチ方式で使用する場合、4%フレネル反射を除去するためレーザー端面の反射防止コーティングが必要です。4%フレネル反射は、励起パルスの間に寄生発振を引き起こします。それは、蓄積されたエネルギーを浪費するとともにダイの漂白を妨げます。
2. 最大平均入力
長時間稼動すると、Q-100に加えられる最大平均パワーは1インチ長あたり約100Wに達します。ロッドが破壊に至るまで平均入力を増加させても、ビーム発散角は変化しません。
3.
応力複屈折
顕著な複屈折の開始は、1インチ長あたり約40Wの励起レベルで発生すします。
1インチ長あたり40Wと70Wの間では、キャビティーに偏光素子を使用すると、約20%出力が低下します。
この関係は破壊点に至るまで直線です。
4.
無熱特性
Q-100の無熱特性は、以下の関係により決定されます:a (n-1) = -dn / dt
a = 熱膨張率
n = 屈折率(波長1.054μmにおける)
dn / dt = 温度による屈折率変化
この関係は、外部ミラーとともに使用された場合、温度によらず一定の光路長が維持されることを示しています。ロッドに蒸着したミラーを使用した場合は、Q-100の無熱または「一定ビーム発散角」特性は否定されます。Q-100レーザーロッドに直接TIRや屋根型プリズムを加工した場合は、例外的にQ-100の無熱特性を損なわずに使用することができます。
|
|
Q-88 |
Q-98 |
Q-100 |
Q-246 |
QE-7 |
Q89 |
スペクトル特性 |
ピーク波長 (nm) |
1054 |
1053 |
1054 |
1062 |
1535 |
1054 |
断面積 (x10-20cm2) |
4.0 |
4.5 |
4.4 |
2.9 |
0.8 |
3.8 |
蛍光寿命 (usec) |
330 |
350 |
190 |
330 |
8000 |
350 |
放射寿命 (usec) |
326 |
308 |
357 |
370 |
8800 |
308 |
線幅 (nm) |
FWHM |
21.9 |
21.1 |
21.2 |
27.7 |
30 |
21.2 |
|
Effective |
26.3 |
25.5 |
25.1 |
34.0 |
|
|
損失@レーザ発振波長 (%-cm-1) |
0.0008 |
0.0008 |
0.0008 |
0.002 |
0.02 |
0.0008 |
光学特性 |
屈折率 (nd) |
1.550 |
1.555 |
1.572 |
1.572 |
1.542 |
1.559 |
屈折率@レーザ発振波長 |
1.536 |
1.546 |
1.562 |
1.561 |
1.532 |
|
非線形指数 N2 (10-13esu) |
1.1 |
1.2 |
1.2 |
1.4 |
|
|
アッベ数 |
64.8 |
63.6 |
62.1 |
57.8 |
|
63.6 |
dn/dt (x10-6/℃)(20-40℃) |
-0.5 |
-4.5 |
-4.6 |
2.9 |
-6.3 |
|
オプティカルパスの熱係数 (20-40℃) |
+2.7 |
0±0.5 |
0±0.5 |
+8.0 |
|
|
熱特性 |
遷移温度 Tg ℃ |
366 |
416 |
413 |
470 |
424 |
440 |
変形温度 Td ℃ |
385 |
440 |
432 |
504 |
443 |
471 |
熱膨張 (x10-7/℃)(20-40℃) |
104 |
99 |
96 |
90 |
114 |
88 |
熱伝導 (W/m・K) |
0.84 |
0.82 |
0.82 |
1.30 |
|
0.82 |
比熱 (J/g・K) |
0.81 |
0.80 |
0.80 |
0.93 |
|
|
化学特性 |
DW (H2O 100℃ 1HR) Wt % Loss |
0.20 |
0.08 |
0.08 |
0.04 |
|
|
物理特性 |
密度 (gm/cc) |
2.71 |
3.099 |
3.204 |
2.55 |
2.94 |
3.14 |
ヌープ硬度 |
418 |
556 |
558 |
600 |
|
|
ヤングモジュラス (Kg/mm2) |
7123 |
7210 |
7150 |
8570 |
|
|
ポアソン比 |
0.24 |
0.24 |
0.24 |
0.24 |
|
|
ダメージ閾値 (1 ns) J/cm2 |
>25 |
>25 |
>25 |
>20 |
>25 |
>25 |
耐ソラリゼーション EXCELLENT |
|