可飽和吸収ミラー     
SAM − Saturable Absorber Mirror

固体レーザ/ファイバレーザ/マイクロチップレーザ光のパッシブモードロックに最適


超短パルス光を連続的に発振させるパッシブモードロックは、
パッシブデバイスをレーザ共振器内に組み込むだけで済むことから、
アクティブモードロックよりも好まれています。

パッシブモードロックデバイスである可飽和吸収ミラー(SAM)は、
各種のレーザ共振器内で使用されており、CWレーザモードを
下記の可飽和吸収メカニズムによりフェイズロックすることで、
フェムト秒〜ピコ秒幅の光パルスを出力します。

<可飽和吸収メカニズム>
低強度のCWレーザ光入射においては、吸収体は飽和状態にはならず、光エネルギーを吸収しレーザ発振を抑えます。
一方、高強度のCWレーザ光入射においては、吸収体が飽和状態になると、共振器内の光エネルギーの多くが吸収されずに
ミラーで反射され、Qスイッチモードロックを起こします。
さらに、パルス前面の光が吸収されることで、反射する度にパルス幅が狭くなり、鋭いパルスが得られます。

■ 標準品 ■

- 高反射帯域 飽和吸収率 (A0) 緩和時間 (t) チップサイズ
800nm 780 - 845nm 5 - 10% 1ps 4 x 4mm
(空間用)


1 x1mm
1.3 x 1.3mm
(ファイバ用)
940nm 900 - 990nm 4 - 30% 1ps
980nm 910 - 1030nm 2 - 70% 500 fs
1040nm 960 - 1120nm 0.5 - 64% 500fs/3ps/10ps/25ps
1064nm 990 - 1130nm 0.6 - 70% 1ps/3ps/10ps/25ps/100ps
1100nm 1020 - 1150nm 30 - 90% 500fs
1150nm 1080 - 1200nm 3 - 32% 500fs/1ps
1300nm 1220 - 1340nm 4 - 12% 10 ps
1340nm 1260 - 1400nm 1 - 15% 1ps
1420nm 1360 - 1460nm 1, 4% 10ps
1510nm 1470 - 1570nm 6, 11% 10 ps
1550nm 1440 - 1640nm 2 - 50% 3ps/ 10ps
1920nm 1880 - 1980nm 2, 4, 7, 8% 500fs
1960nm 1890 - 2080nm 5 - 54% 500fs
2000nm 1900 - 2080nm 8 - 25% 500fs
2400nm 2300 - 2650nm 1% 500fs
3000nm 2000 - 3400nm 33% 10ps
ブロードバンド2000nm 1700 - 2150nm 2% 1ps


■ マウントの種類 ■


◎ SAMチップは、ヒートシンクやファイバケーブルのフェルールにマウントし納品することが可能です。

 @ 銅ヒートシンク  サイズ:φ12.7mm、φ25.0mm、φ25.4mm
 マウント位置:ヒートシンク中央、エッジ
 接着方法:接着剤、半田付け
 A 水冷+銅  ハイパワー用
 サイズ:φ25.0mm
 マウント位置:ヒートシンク中央、エッジ
 接着方法:半田付け
 B 水冷+銅+裏面Ti/Au蒸着  ハイパワー用、熱伝導効率最大
 サイズ:φ25.0mm
 マウント位置:ヒートシンク中央、エッジ
 接着方法:半田付け
 C PHS  ファイバカップル用ヒートシンク [1]
 ファイバ端面にマウントされたSAM用
 D FM1.3  ファイバカップル用ヒートシンク [2] (FC/PCのみ)
 ヒートシンクに1.3 x 1.3mmチップをマウント
 ファイバコード、SAMは取り外し可能
 SAMの位置も調整可能



※ 特注仕様での作製も承ります。お問合せ下さい。




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